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君の知らない玉手箱

溶けそうで溶けない、アイスクリイムのようなブログ。

ダ・カーポ 二次創作 朝倉音夢SS~桜色の恋祭り~第2話

「で、具体的には何をやるんだ?」

食堂でうどんをすすりながら、杉並に尋ねる。

「悪いが教えることはできん。どこに人の目があるかわからんからな」

う~む、そう言われると余計気になるぞ。

「よ、朝倉、杉並」

声をかけてきたのは、ダチの工藤だ。

「ここ、いいか?」

「ああ」

親子丼が乗ったおぼんをテーブルに置き、俺たちと対面するように座る。

「二人とも、卒パで何かやるんだって?」

「まぁな」

美少年の工藤が優雅に食べる。なかなか絵になる光景だ。

俺はふと考え付いたアイディアを、杉並に提案する。

「なぁ、杉並。工藤も誘ってみたらどうだ?」

「え、いいのか?」

工藤が目を輝かせる。普段は大人しいが、ノリは悪くないやつなのだ。

だが、その提案を杉並は一笑に付した。

「止めておけ。工藤は既に朝倉妹に買収されている」

げっ、と工藤の表情が明らかに歪んだ。

「な、何言ってるんだよ・・・」

苦笑するが、動揺しているのが見て取れる。

「う・・・」

ごまかすのは無理と踏んだのか、工藤はため息をついた。

「どうしてわかった?」

「普段接点のないお前と朝倉妹が、屋上で二人きりで話していれば、
 誰だって疑問に思うだろう」

「っ、そこまで知ってるのか・・・」

うなだれる工藤。

「お前、俺たちを売る気だったのか?」

工藤をにらみつける。

「そ、それは・・・」

困ったように視線を泳がす工藤。

ぽんと、隣の杉並が俺の肩を叩く。

「まぁ、そう責めてやるな。工藤にも、よんどころない事情があるのだろう」

「何だよ、事情って?」

「たとえば、工藤は家庭の事情でだん―――」

「うわぁああああああああっ!」

工藤が神速をもって杉並の口を手で塞ぐ。

「な、何で知ってるのっ!?」

工藤は真っ青になり、冷や汗をかいている。
信じられない、といった体で愕然としていた。

「非公式新聞部の情報網をなめてもらっては困るな」

ニヤリと笑う杉並。

「さて工藤。お互い、深入りしないほうが身のためだと思わないか?」

「そ・・・そだね」

そそくさと退散していく工藤。

「あ、おい、親子丼・・・」

呼び止めるが、工藤が足を止めることはなかった。

後に残されたのは、呆然としている俺と、何事もなかったかのように
箸を動かす杉並だけだ。

「何なんだ?」

「既に戦いは始まっている、と言うことだ」

「まじか・・・」

もしかしたら、俺はとんでもないことに足を踏み入れたのかもしれない。

かったるい、と今更思う俺であった。



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  1. 2012/02/27(月) 22:21:40|
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